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八雲町における海洋深層水施設の整備と維持管理について

發佈日期:2017-12-28

標題
八雲町における海洋深層水施設の整備と維持管理について
作者
黒丸勤(八雲町)
文件屬性
日本研究
知識分類
基礎研究
點閱數
801

摘要

1.はじめに
八雲町は、北海道の渡島半島にあります。酪農と漁業が盛んな町で、日本の木彫り熊発祥の地でもあります。2005年(平成17年)10月1日、日本海側の熊石町と合併し、新町名は八雲町となり、同時に二海郡が新設されました。太平洋と日本海の二つの海を持つ日本で唯一の町であります。
2.日本海固有水(熊石海洋深層水)
当町が取水している海洋深層水は日本海北部が形成海域と言われています。日本海は隣接する海との海水の流出入が行われる海峡が5つ(間宮海峡、宗谷海峡、津軽海峡、関門海峡、対馬海峡)ありますが、いずれも浅いうえに幅が狭いため深層水の交換がほとんどされず、日本海内部で循環しています。従って、日本海固有の海水と言えます。熊石海洋深層水は、日本海固有水を指しています。
3.海洋深層水との出会い
八雲町(旧熊石町)が海洋深層水と出あったのは、平成2年にさかのぼります。当時、檜山支庁及び檜山管内各町などで構想する「檜山海域プロジェクト推進協議会」により、地域の活性化を図るための振興策が検討されていました。この中で海洋深層水の取水に適した地形を有する旧熊石町を対象とした構想が提案されたのが最初でした。
4.施設の概要
・取水管 沖合約3.8 ㎞、取水口水深343m、取水管延長4.4 ㎞
・取水能力 3,500t/日
・送水ポンプ 30Kw 2 基
・分水施設 大口分水施設、小口分水施設
5.熊石海洋深層水の現状と課題
当町の海洋深層水は、平成15年12月の取水開始以来、様々な企業誘致活動や利用促進に向けたPR活動を行ってきた。平成21年度からは、2ヶ月に1回「町民無料分水デー」や小口分水では、ポイントカード制を実施している。漁業者も様々な魚介類に深層水を活用している。中でもサクラマスの船上活〆は、ブランド化して札幌の業者へ出荷し高値で取引をしている。農業関係では、近隣市町でニラ栽培への利用、カボチャ栽培での土壌作り、塩トマトやアスパラ栽培など色々な品種に利活用されてきている。また、取水開始時、熊石地域に塩製造業者が1社でき数種類の塩を製造しており、各地の業者へ販売されているが、その数は年々増加傾向にあると聞いている。海洋深層水取水施設整備後14年が経過し、取水機器類なども毎年メンテナンスをして維持しているものの、これからは経年劣化で破損してくると考え、維持経費が多分にかかると思われる。世間では、海洋深層水ブームが下火傾向にあると言われているが、漁業者・農業者や各関係者が海洋深層水を多様に利用していることを受け、当町としても更なるPR活動や利活用の増大に努力していかなければならないと考える。

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