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メラニン生産細胞の活性を制御する放線菌の探索

發佈日期:2017-08-08

標題
メラニン生産細胞の活性を制御する放線菌の探索
作者
柴田雄次・瀧 誠二・今田千秋(東京海洋大学)、 山田勝久(㈱ディーエイチシー)
文件屬性
日本研究
知識分類
醫療保健
點閱數
859

摘要

1.目的
皮膚における典型的な加齢変化にシミやソバカスなどの色素沈着があり、その原因が過剰なメラニン生産であることは周知の事実である1)。既にメラニン生産を阻害するための様々な美白剤が開発されてきたが、微生物を素材としたものは極めて少ない。近年ヒトの健康に腸内細菌叢が深く関わっていることが分かってきており2)、健康分野を中心に微生物への注目が増している。今後皮膚科学分野でもこの微生物への期待が持たれるところである。そこで本研究では、海洋深層水(以後、DSW)中の微生物が生産する美白剤を開発するために、まずメラニン生産細胞の働きを制御する微生物を探索することを目的とした。
2.方法
伊豆赤沢DSW のバッグフィルター(以後、BF)から種々の培地を用いて放線菌の分離を行い、培地上に現れた微生物のコロニーを釣菌して液体培地で培養後、遠心分離して上清を得た。得られた上清をメラニン生産細胞であるB16 マウスメラノーマ細胞(以後、B16 細胞)に供し、B16 細胞に対する影響を調べるため、MTT 還元法による細胞活性の測定3)を行った。さらに、細胞活性の抑制が見られた株についてはその培養上清を各濃度に希釈してB16 細胞試験に供して評価を行い、より低濃度で作用する株を活性株として選択した。また、得られた活性株について、16S rRNA遺伝子解析による種の同定を行、その標準菌株と分類学的性状を比較した。
3.結果および考察
伊豆赤沢のBF より合計98 株の放線菌が分離された。このうち、1 株(D77 株)に強い活性が見られた(図1)。また、この株の培養上清を終濃度0.01~5%にして同様の細胞試験を行ったところ、添加濃度依存的に活性が見られた。一方、光学顕微鏡による観察でも添加濃度依存的にメラニンの生産が抑えられる傾向が見られた。次に16S rRNA 遺伝子解析による種の同定の結果、
、D77株はStreptomyces fulvissimus の近縁種(相同性99.18%)と同定され、この標準菌株との分類学的性状の比較において両者はほぼ一致した。しかしながら、B16 細胞に対する活性は、標準菌株には見られ、D77 株のみに見られた。この結果から, D77 株は標準菌株が生産しない活性物質を生産していることが示唆された。今後、D77 株が生産する活性物質の培養上清からの単離・精製を進めるとともに、メラニン生産抑制作用について詳細に検討を進める予定である。
参考文献
1)福田實, 色材, 74:308-316, 2001.
2) Human microbiome project consortium, Nature,486:207-214, 2012.
3)山田ら, 日本化粧品技術者会誌, 41:254-261,2007.

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